関西日本・フィンランド協会35周年記念行事 in ヘルシンキ
2014年、当協会は設立35周年を迎えました。その記念にフィンランドのヘルシンキ市でパーティを開くとともに、各団体と協働で日本の伝統文化を披露しました。何と言っても目玉となったメイン行事は弓馬術礼法小笠原教場による流鏑馬と鶴岡八幡宮神社の神事、そして裏千家を中心とした茶会。多くの地元フィンランド人の注目を集める中、Helsingin Sanomat(ヘルシンキ新聞)にも大きく取り上げられ、大成功を収めました。
●スケジュール●
5月31日(土)
スオメンリンナ島にて・・・大的式、茶会
6月1日(日)
オリンピック記念ラークソ馬術競技場(ヘルシンキ市)にて・・・鏑馬神事
主催(共催):関西日本・フィンランド協会 日本大使館 ヘルシンキ市 フィンランド馬術連盟 日本航空
協力:鶴岡八幡宮 弓馬術礼法小笠原教場 裏千家 フィンランド国立博物館 淡交会フィンランド協会
後援:駐日フィンランド大使館
●5月31日(土)
ヘルシンキ市の港からフェリーで15分ほどの海に浮かぶスオメンリンナ島。18世紀に要塞として利用され、今は世界遺産として国内外からの観光客を魅了しています。そして島内には「徳有庵」という茶室があります。
緑が美しい春のスオメンリンナ島。天候にも恵まれた穏やかな日、茶会には多くの人が集まりました。会場は徳有庵ではありませんでしたが、趣のある古い建物に用意され、お客さまたちに薄茶と干菓子がふるまわれました。
午後からは島内の別会場で鶴岡八幡宮の宮司による祈りの儀式と弓馬術礼法小笠原教場の大的式が行われました。ギャラリーが駆け付ける中、在フィンランドの篠田大使からのあいさつに始まり、続いて神事の装束に身を包んだ一行と弓の射手たちが入場。式には現地のフィンランド人の参加もあり、大勢の人に見守られながら無事に終わりました。
夜には記念パーティが開かれ、親睦を深めました。
●6月1日(日)
ヘルシンキ市の中心部からバスで20分ほどにある馬場ラークソン・ラツァストゥススタディオン(Laakson Ratsastusstadion)での流鏑馬は、午前と午後の2回行われました。
馬は現地で調達され、射手たちは弓術にはもちろん、馬との信頼関係を築くのにも努力をされたようです。その結果、流鏑馬は見事に成功し、駆け付けた多数の見物人から喝采をあびました。
流鏑馬には地元のフィンランド人からも大きな協力がありました。着物や鎧に身を包み、背筋をピンと伸ばした姿はまさに北欧のサムライでした。
1万3千人もの人々が集まったビッグイベントには特設ブースが建てられ、日本の観光案内パンフレットを配布したり、日本の食べ物を販売したりしていました。
最後には一連の行事の無事を感謝しお礼を捧げました。みなさま、お疲れ様でした。
文責:井之上